リピーターが増える?ECサイトに絶対つけるべき返品・返金機能とは
ECサイトの運営者にとって、返品や返金は手間も時間もかかるため、歓迎できるものではありません。しかし、ECサイトに返品・返金の機能をつけることで、イメージアップやリピーター増加につながるケースも。この記事では、返金・返金機能がECサイトに及ぼす影響や評価を上げるポイントを解説します。
返品・返金対応が遅れるとどうなる?
返品や返金対応が遅れた場合、ECサイトにとって致命的なダメージを与える可能性があることは否定できません。なぜなら、商品やサービスを購入した利用者にとって、アフターサービスは企業の評価を左右する大きな判断材料の1つといえるからです。
■対応がレビューの内容を左右する
インターネットが普及し、多数のECサイトが構築される中で、利用者にとって「サイトのレビュー」は商品購入時の目安として重要な要素になっています。返品について好意的なレビューが書き込まれていれば、読んだ人に安心感を与えられ、サイトの評判も自然と高まるでしょう。
しかし、もしも返品や返金がスムーズに行われなかった場合、否定的なレビューが書き込まれ、サイトの評価が落ちる恐れがあります。利用者が「このECサイトの利用はやめよう」と考えてしまうリスクを避けるためにも、返品・返金の対応は事前に方針を固め、遅れることなく行うべきでしょう。
■返品についての説明書きは義務
通信販売には、クーリング・オフ制度がありません。そのため、返品についてはサイト運営者が決めたルール(返品特約)に準ずる必要があります。そしてこのルールは、内容をわかりやすく表示することが法律で義務付けられています。
また、返品特約が定められていない場合でも、購入者が商品を受け取った日を含め8日以内であれば返品は可能です。つまり、ECサイトを運営する企業は、購入者からの返品にスムーズな対応が行えるよう適切な準備をする必要があるといえるでしょう。
対応方針を固めよう
返品や返金に関するトラブルを避けるためには、返品特約を定め、内容や方針をECサイト上に明記しておくことをおすすめします。
記載する内容のポイントは
「返品・返金は未開封の商品にしぼる」
「商品発送後のキャンセルは受け付けない」
「商品の性質によっては、開封後の返品に応じられない」
「初期不良の場合を除いて、返品の対応はできかねる」
などです。加えて、返品時の送料負担についての記載も重要。「ECサイト側に落ち度がある場合は運営者負担」「利用者の自己都合である場合は購入者負担」など、条件により内容を分類することをおすすめします。
適切な返品・返金対応で評判を上げよう
利用者から返品・返金の要望が届いた際は、適切な対応によりサイトの評判を上げやすくなります。二次クレームを引き起こさないためにも、事前に固めた対応方針を基に対処を行うことが重要です。
■スムーズな対応でイメージアップを図ろう
返品や返金が発生した際は、「万が一の時も誠意をもって対応してくれる、安心のサイト」というイメージを利用者の中に根付かせるチャンスです。返品・返金の手続きに対応してくれるECサイトであれば、「返品は簡単だから一度買ってみよう」と購入を促すこともできます。
返品・返金は企業にとって手間と時間に追われる避けたい作業ですが、だからこそ競合店の多いECサイトでは、スムーズな対応を心掛けることでイメージアップにつながるでしょう。
■目先の利益より長期的な友好関係
消費者がECサイトの利用をやめる原因の1つに、アフターサービスの悪さが挙げられます。一方で、何か問題があった場合に運営者が適切な対応を行えば、およそ9割の消費者は再度そのサイトを利用するともいわれています。手間のかかる返品・返金作業をスムーズに受け入れることで、長期的な顧客獲得につながる可能性が高まるでしょう。
■ネガティブな評価を分析する
返品・返金に関して、万が一ネガティブなレビューが投稿されても慌ててはいけません。否定的なレビューは、消費者のニーズや改善点を洗い出すためのヒントになり得るからです。
ネガティブなレビューにこそ、問題の解決方法が隠れています。マイナスイメージの強いレビューにも誠意を持って向き合うことで、サイトの評価を高めるきっかけになるケースもあるでしょう。ネガティブな意見を分析しニーズに沿った対応を心掛ければ、リピーター獲得につながる可能性も高まります。
この記事では、ECサイトの返品・返金対応が遅れた場合のリスクおよびポイントを解説しました。通信販売にはクーリング・オフ制度がありませんが、だからといって返品・返金が発生しないわけではありません。そのため、ECサイト運営者は返品のルールを明確化し、事前に対応策を投じる必要があります。返品が発生した際もスムーズな対応を行うことでサイトの評価は上がり、リピーターを増やせるきっかけにもなり得るでしょう。